ともろぐ

柔術成分多めな雑記

得点版アプリ「Jiu-Jitsu Board」を開発したお話

僕の個人のSNSでは宣伝しましたが、iPadで使える柔術用スコアボードアプリを開発しました。

 

 

 

まず、「BJJ Boardのアップデート版って書いてあるけど、そもそもBJJ Boardとは??」って思う方もいると思うので簡単に説明します。

BJJ Boardは2011年に九州の柔術サークル「OJJ(オヤジリアン柔術)」の我妻幸長さんが開発したBJJの得点版アプリです。「OJJ」ってのは正式な団体とかではなくて、「所属とか関係なく練習会やったり飲み会やったりしてたオヤジたち」みたいな認識です笑

僕の親父が創設者だったこともあって僕もたまに練習会に参加してました。

当時はまだiPadが発売されたばかりで、我妻さんもアプリ開発に興味を持っていたところ、OJJの飲みの席でスコアボードのアプリとかあったらいいよねっていう話になって、BJJ Boardの開発に至ったらしいです。(当時僕は高校生なので又聞きの話)

 

そしてリリースされたBJJ Boardは日本だけでなく様々な国でダウンロードされていたようです。

DUMAU九州に来たことがある人なら見たことあるかもしれません。

確かプロ柔術MATSURIでもここ数年ずっと使われていたと思います。

 

つい最近も、カルペディエムの道場内試合で活躍していたようです。(左上の画面に映っているやつ)

 

 

ちなみにこのツイートの画像で使われているみたいに、iPadとテレビをHDMIケーブルとかで繋げてスクリーンで表示するのがオススメの使い方の一つ。

 

 

そして、今回のJiu-Jitsu Boardの開発に至った経緯ですが、

iPadiOSのバージョンアップに伴ってアプリのアップデートも必要になったからです。

知らずにiOSのアップデートを行ってしまい、BJJ Boardが使えなくなってしまうという事例がいくつか出てきたので、新しいiOSバージョンに対応したアプリにアップデートしなければということになりました。

そこで、僕の親父が開発者の我妻さんにアップデートを打診をしてみましたが、仕事が忙しく、最近は柔術からも離れているので難しいとのことでした。(ちなみに我妻さんは現在東京でiOSエンジニア/プログラミング講師として活躍中:https://jp.linkedin.com/in/幸長-我妻-16253945)

 

 

で、僕に話が回ってきたわけですが、大学でプログラミングはやってたし、アプリ開発に興味もあったし、アップデートくらいなら元のソースコードをいじればそんなに難しくないのかな〜という軽い気持ちで引き受けたのです。

 

 

しかし!!当時アプリ開発に使っていたソースコードが現在主流の言語に対応していないことが判明!!結局、ほとんど1から作り直すことになりました...( ・∇・)

 

 

話を引き受けた時、大学院の修士論文書いてたし、SJJIFルールの日本語版書くのも引き受けてしまっていたので、とりあえず後回しにしていました。

色々落ちついて、開発始めたのは就職後の今年の6月頃。でも仕事もあるし練習も行きたいのでなかなか進まず、とりあえずレイアウトだけをざっくり考えておいて、本腰入れ始めたのが8月の全日本の後。(試合で怪我して練習できなかったのでようやく時間ができた)

一度取り組み始めると、進捗のペースも一気に上がりました。やっぱわからないことがわかるようになったり、できないことができるようになったりするのは楽しい。柔術も同じ。

9月中旬頃にはほとんど完成、デバッグやアップデート申請準備をして10月中旬にリリースといった感じで無事完成しました!

開発にあたって色々とサポートしてくれた我妻さんやロゴやアイコンを作ってくれた佐保さんには感謝です。

 

 

こちらがトップ画面。

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BJJ BoardはDUMAU九州で使っていたこともあって、従来のIBJJFルールに加えてSJJIFルールにも対応させようということになりました。 「BJJ」を押すとIBJJFルール、「SJJ」を押すとSJJIFルールの画面に飛びます。

アプリ名は今までと同じでよかったのかもしれませんが、ブラジリアン柔術スポーツ柔術は一応別競技の扱いなのかな?と思ったので、「JIU-JITSU Board」に変更しました。

 

 

 

今までのBJJ Boardは合計得点(Total Points)の表示が小さかったので、一番大きくしました。それに伴って全体的なレイアウトも変更しました。こちらはIBJJFルールの画面。

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タイマーも秒単位でセットできるようになりました。左下の「Rule」を押すともう一方のルール画面に遷移することができます。

あとは基本的にBJJ Boardと操作方法は同じです。

勝っている選手の方にスターが表示されるので、接戦の時でもどちらの選手が勝っているか一目でわかります。

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そしてSJJIFルールの画面がこちら。

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「アドバンがなくなっただけじゃねーか!」って思うかもしれませんが、SJJIFルールを理解している人ならこの画面の必要性がわかるはず。

 

実はSJJIFルールでは、ペナルティが入ると合計得点から1ポイント減点されます。意外と知らない人、多いのではないかと思います。

IBJJFルール用のスコアボードでは、合計から-1ポイント引いて表示することができませんでした。仮に1ポイントずつの増減ができるスコアボードでも、ペナルティを1ポイント足して、合計を1ポイント減らすということをわざわざ得点係の人が操作しなければなりませんでした。

 

 

しかし、Jiu-Jitsu BoardではSJJIFルールでペナルティのポイントが入ると自動的にTotal Pointから-1ポイント加算されます!こんな感じで↓↓

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仮に得点係の人がルールをよく理解していない人でも、レフェリーのジェスチャー通りにポイントを押せば、合計は勝手に計算してくれるので、スコア側のミスはほとんどなくなります。

 

 

そして、タイマーですが、基本的にはカウントダウン方式、SJJIFルールのサドンデス時のタイマーはカウントアップ方式になっています。

個人的には、選手目線でも観客目線でも、時間制限がある時は残り時間がわかった方がいいし、時間無制限の時は経過時間がわかった方がいいと思うのですが、皆さんはどう思いますか。

 

 

その他、Jiu-Jitsu Boardに関する詳細の機能や操作方法はこちらのページを参考にしてください。

valekata.com

 

 

 

最後に、今回のこのアプリはアップデート版から有料(840円)になりました。

開発費が年間11000円ほどかかっているというのと、有料にする価値があると踏んだからです。タイマー機能とスコアボード機能、しかも2つのルールに対応していて、一度ダウンロードすればずっと使えるのだから、むしろコストパフォーマンスはかなりいいのではと思います。

これから、スコアボードアプリ以外にも柔術界で需要がありそうなアプリを僕のできる範囲で開発していこうと思っているので、その維持費の為にも、興味がある人や活動に賛同してくださる人は、ぜひ購入を検討していただけたら嬉しいです!

 

仮に販売元のバリカタプロジェクトに収益が出た場合は(出るのか!?)、九州柔術界の活性化のために使われる予定です。2016年に行われたプロフェッショナル柔術バリカタが復活するかも!?なんてこともあり得ます。

アプリの購入以外の方法でもバリカタプロジェクト、もしくは僕個人の活動をサポートしてくださる方がいらっしゃいまいしたら、 step.it.up.329@icloud.com までご連絡ください。

 

 

 

ちなみに僕は選手としてもまだまだ頑張りたいです。というか、まだまだこれからだと思っています。来年はタイミングが合えば仕事の海外出張に合わせて海外の試合に出ようかと目論んでいます。(できるのか!?)

選手としてもサポーターorスポンサー募集中です!

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(写真は先週のJJFJ全日本選手権。茶ライトフェザーで優勝しました。公式写真の画質の悪さ...)

 

まあ支援に対するリターンとして現時点の僕ができることなんて、頑張って結果を出すこととSNSでの発信くらいなんですが。それでも支援してくれる人がいたら嬉しいです。まあいなかったら自力で頑張るのみです。

ご連絡は僕の個人SNSまでお願いします。

 

Oss!!

 

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