ともろぐ

柔術成分多めな雑記

アジア柔術選手権からのラスベガス

7/8(土) 愛知県武道館で開催されたIBJJFアジア柔術選手権に出場。もう2ヶ月近く前になってしまったけど今更ながら振り返りたいと思います。

4年振りのアジア選手権開催。9年ぶりの名古屋開催。実は僕が初めてIBJJFアジアに出場したのがこの9年前大会で会場も同じ愛知県武道館。当時青帯で20歳だった青年は29歳黒帯。感慨深いものがあります。

 

僕の柔術人生における選手としての大きな目標は黒帯でワールド(世界選手権)に出場すること。茶帯時代からなんとなくそう思い始めた。ワールドは色帯はオープン参加だけど、黒帯には出場条件があって、IBJJF大会で入賞して80ポイント以上集めないといけない。このポイントを集めるのがIBJJF大会の少ないアジア圏の選手にとっては結構大変で、アジア優勝したら一発で貯まるけど、2位とか3位だと全然足りなくて海外遠征は必須。オープン参加の海外大会もランクの低い大会がほとんどなので複数回優勝or入賞しないといけない場合が多い。でもこの"誰でも出れるわけではない"ブラジリアン柔術最高峰の大会に出ることに憧れを抱いていた。27歳の時に黒帯になったけど、コロナ禍真っ只中で海外への渡航制限は厳しく、日本で開催されていたアジアもずっと開催されなくて、出場ポイントを集めることができなかった。ワールド出場は元々30歳までに達成したいと思ってた目標だけど、気付けば目前に迫ってきた。ここ数年良い戦績も残せていなかったし、もう難しいかもなと内心思ってたところがある。そんな30歳になる年(まだ29歳だけど!!)に4年振りに開催されるアジア選手権。黒帯初のIBJJF大会にしてラストチャンス、とまでは言わないけど、ここで入賞できないようだったら厳しいなと、そのくらいの気持ちで臨んだ。

 

僕の出場したアダルト黒帯ルースター級は10人エントリー。締切時に前世界王者タリソン・ソアレスのサプライズエントリーがあったけど、結局ライトフェザーにスライド。(まあそうだよね)

組合せの結果、僕は運良く小さな山には入らなくて、1回勝てば入賞確定の位置。

 

初戦はCheckMatのSalman選手。多分UAEの人。

引き込んでダブルガードスタート。めちゃくちゃ頭低い体勢で脚にしがみついてくる感じで、トップをになると面倒そうだと思って無理やりボトムになった。相手選手はトップからもめちゃくちゃ低い体勢で攻めてきてガードがつくりづらかった。片襟片袖で相手を止めて、なんとかもぐってシングルワンレッグをつくりかけたところでトップからベリンボロ→クラブライド→50/50フットロックを仕掛けてきたのでそれに合わせて上を取る。フットロックを解除してスイープ2点。正直対処が遅れたなと思ったので相手が足関節得意な人とかだったら極められたかもと反省。サブミッションが外れるとすぐにハーフからディープハーフをつくろうと脇を差してきたのでそれに合わせて腹包の形を作る。いわゆる犬神家の体勢。少し違うのは、相手と胸を合わせることができなかったので、反対の腕が肩越しのクロスグリップではなくて、順方向の前襟をグリップしてコントロールしたところ。時間をかけてじわじわ相手を削っていってニーカットで足抜いてパスで5-0。腹包のプレッシャーから逃れようとうつ伏せになってきたのでグリップ解いてバックテイク。4点もらう前に送襟絞で一本勝ち。ひとまず表彰台は確定でホッとした。序盤は仕掛けが後手になったりして反省点はあるけど良い勝ち方ができたと思う。

 

準決勝は台湾人でAtosのYu Lin選手。今年のマリアナスプロジャパンでは2階級上のフェザー級に出てたのでフィジカル強いんだろうなと思った。このブロックには今年の東日本選手権で負けた篠田選手と去年の全日本選手権で負けたイヤゴ・ウエノ選手がいたんだけど、篠田選手に競り勝ったイヤゴ選手にYu Lin選手がトーホールドで一本取って勝ち上がってきた。トーホールド苦手マンとしてはとにかく足に気を付けていこうと思った。

試合開始して引き込み成功も、相手が遠くてお尻上げて近付いたところに飛びつき三角を合わせられてしまう。早速やらかした。相手の脚が長くて解除できそうになかったのでとにかくディフェンスに集中する。既に場外際で、自分から場外に出るとDQになるかもと思って下手に動くのはやめてディフェンスしながら脱出の機会を伺う。サブミッション中なのでルーチがくる心配はない。あくまで自分から外に出る動きはせず、相手のアクションによって外に出るのを待った。すると狙い通りレフェリーがパローかける。相手にサブミッションの2点と自分にスイープの2点スタンド再開。僕も忘れていたけど、相手の飛びつき三角は僕がガード取ってからの流れだったのでサブミッション解除の時点でスイープ扱いになった。

再開して引き込み成功。リバデラつくれたけどトーホールド警戒して足を触らせないようにしているとなかなか積極的にアタックができない。ただパスられる気はしなかった。途中で逆脚にアクセスできたのでデラヒーバフットロックを仕掛ける。相手嫌がってフットロック解除され、逆にトーホールドを仕掛けてきたので回転して逃げてそのまま場外に押し込まれてパロー。勢いがすごい。

スタンド再開で引き込むとまた飛び付いてきた。今度は三角に入らずクローズドガードに入って上になったのでスイープ2点。これはちょっとラッキー。この時点で4-2リード。このまま逃げ切れるんじゃね?という気持ちが少し芽生える。クローズドガードからKガードで潜ってきたとこを潰してオープンガードにする。練習していたクロスグリップパスでニアパスまでいけたけど、詰めが甘くて乗り過ぎてスイープされかける。そのまま場外に押し込まれてパロー。自分にパスのアドバンと、相手にスイープのアドバンが入る。パスできてたらほぼ勝ち確路線だったのでもったいないことをしてしまったなと思う。この時点で残り1分半くらい。相手は2点ビハインドなので僕の引き込み際にテイクダウンを合わせようと狙ってくる。勢い余って場外に押し込まれる。下がりながら引き込んだことで僕にルーチが入る。それに味を占めたのかもう一度同じことをしてくる。ちゃんと場内で引き込んだんだけどそのまま押し込まれて場外に出される。なんて勢いだ。この時めっちゃ頭突きされた。3度目同じ展開でようやく引き込み成功。残り時間わずか、パスられる感じはなかったので足だけ気を付けて守ることに徹する。そのまま時間がきて終了。4-2で辛勝。決勝進出。

敵失に助けられた試合だったと思う。相手選手はめちゃくちゃ荒かったけど、終わってから頭ぶつけてごめんって言われて良い人だった。頭だけじゃなくて、この試合で顔とか膝とかいろんな箇所をバッティングしてたみたいで試合後数日は身体中痛かった。

 


決勝の相手はトライフォースの芝本選手。黒帯になってから何度も挑戦して全敗で今回4度目の対戦。準決勝のチアゴ・ウエノ戦が凄くて、チアゴ選手が結構追い詰める展開までいったので僕も負けてられないなと思った。最後の対戦から半年経ってまだ自分の実力が上回れているとはとても思えなかったけど、勝てばワールドの出場ポイントが一気に貯まるので出し切ろうと思った。

試合開始、ダブルガードプル。20秒経ってパロー→両者ルーチ→スタンド再開。2回目のダブルガードプル。ここで不思議なことが起こる。僕はトップを選択したのだけど、自分に入ると思っていたアドバンが入っていない。しかも両者に入ったはずのペナルティが自分だけになっていて、相手のペナルティが取り消されている。まさかのペナルティビハインドスタート。トップから攻めるしかないけど、芝本選手の穴のないガードはなかなか攻略できず、パンツグリップを持たれて立たれてしまう。倒されないように結構粘ったけど最終的に足を刈られて派手にテイクダウンされて2点取られる。その後良いガードがつくれず、リバデラにクロスグリップパス合わせられてニアパスでなんとか凌ぐも場外に出てアドバン取られる。スタンド再開で残り1分ちょっと、ダブルガードで上を取ってパス狙うよりも下を取ってスイープ+何かしらのポイント重ねる方が勝ち筋あると思ってアドバン献上するも、結局返せずタイムアップ。2-0で負け、準優勝。スコアとして2点差はそこまで差がないように見えるけど、まだまだ地力の差があると思った。芝本選手は試合中のミスがほとんどなく、アタックもディフェンスも対応が的確。とはいえ、今までの対戦の反省を活かしてゲームとしてはちょっとずつ差を詰められているとは思うので、次は勝てるように頑張る。


序盤の謎レフェリングについて、後から動画を見てわかったけど、2回目のダブルガードから上になった時、主審は何もなし、副審は1人が僕にアドバン、もう1人が僕に2点を入れていて、三者とも判定が一致しなかったので主審の判定が優先されるという珍しい構図だった。つまり、主審が相手の引き込み、副審の1人がダブルガード、もう1人の副審が僕の引き込みと判定していたということになる。なんで相手のペナルティが消えていたかというと、主審は初めダブルガードの時計を見るジェスチャーをしたが、副審が両方ともジェスチャーをしていなかったのでダブルガードを取り消す動作をした。これをスコア係が勘違いして、どうやら相手のペナルティポイントのみ消してしまったらしい。元を辿ればダブルガード判定していた副審がジェスチャーをしなかったことによる連携ミスからの誤審だと思う。これに関しては試合中困惑はしたけど流れや勝敗に大きく左右したとは思わないので、誤審で不利な状況にならないように普段からもっと徳を積もうと思う。運は引き寄せるものだ。

 


ということで、長くなったけども今年のIBJJFアジア選手権は黒帯ルースター級で準優勝でした。

色帯時代含めて全日本もアジアも優勝したことがなかったので、これが今のところキャリアハイの戦績になる。ようやく人に説明しやすい戦績ができた。今回子供生まれてから初めての減量で練習量の確保やコンディション調整がかなり苦しかったこともあり、一番結果を出したい大会で最低限の結果が出てホッとした。

とはいえ今回貯まったIBJJFポイントは27ポイント。ワールド出場の80ポイントには全然足りない。というわけでその足りないポイントを稼ぐべく、今日から開催のJIU-JITSU CON INTERNATIONALに出場するためにラスベガスまできてます。ワールドマスターと同会場で同時開催のやつです。ワールドマスターに日本から参戦する知り合いが多いので海外遠征慣れするにはちょうど良いと思った。JIU-JITSU CON INTERNATIONALは大会ランク2なので、優勝したら54ポイントで規定の80ポイントに届きます。ワールド出場、すごく遠い道のりだと思ってたけどアジア準優勝で少し見えてきた。

ブラケットはもう出てて、4人トーナメントで2回勝ったら優勝。

今日は一緒にきてるチームメイトや知り合いの応援して、明日試合。


頑張ります。

JHOOD CUP振り返りとIBJJFアジア直前

6/18(日)浦安で開催されたJHOOD CUPに出場

僕が2020年からスポンサードしていただいる韓国の道着ブランドJHOOD(JiujitsuHood)の主催大会

実は元々その日は妻が友人の結婚式に出席するため福岡に行くことが決まってたので、僕は9ヶ月ベビー👶の子守りのため会場に足を運ぶくらいが限界かなと思ってた。ただ、5月半ばの時点でエントリーが少なくて運営側から出てくれないかという打診があったので、息子は妻に預けて一緒に福岡に行ってもらうことにして、僕は試合に出場できることになった形。

妻には久々に1人旅で羽を伸ばしてもらうつもりが結果的に大きな負担をかけることになってしまって申し訳ない。普通の家庭なら許されないと思う。僕の本業でもない柔術活動に理解があることに感謝。

 

 

試合はアダルト黒帯ライトフェザー級(-64kg)にエントリー。Carpe Diemのパウロ・ヤギヌマ選手とのワンマッチに。

 

試合開始、ダブルガードプルですぐ上を取って2点先制。クローズドガードに膝を入れてブロック。すぐに解除してシャローラッソーに移行してきた。トレアナやスタックパスのプレッシャーをかけるも、片襟片袖ガードやスパイダーなども駆使してきて防がれる。練習してきたクロスグリップパスを狙ってたけど、スパイダーの足を外すことができなくて形作れず。

脚効かされてる側の袖を握れてたので、それを利用して脚を解除。再びガード作られる前にクロスニーカットのベースを取る。枕とってハーフガードに移行もニーシールドが効いてて一旦戻る。今度は肩越しハーフの形を狙ってたら相手がプレッシャーを嫌がって亀になる。これは僕の超得意ポジション。

腰絞めの形を作って相手のリアクションを見てカンバリョッタからバックテイク。4点は取らずにシングルバックをキープして送襟絞の形をつくっていき、タップアウト。1年半ぶり、黒帯になってからは2度目の一本勝ち。

 

腰絞め→カンバリョッタ→送襟絞は練習ではよくやる得意パターンだったけど実際に試合で決めたのは初めて。ちゃんと使える技で良かった。

全体的な内容としては手堅くいきすぎてあまりチャレンジングなことはできなかったなという反省。

パウロ選手はレフェリー兼任だったのに、減量までして出てくれてありがとうございます。

 

最近あまり勝ててなかった中で、IBJJFアジア選手権の前に勝ちの経験を積めたのはメンタル的に大きい。

アジア選手権は今週末。アダルト黒帯は土曜。今日ブラケットも出た。外国人選手と戦うのは久しぶりで楽しみ。

体重は多分大丈夫だし柔術の調子も悪くないけど体調がちょっと微妙。いくら気を付けてても子供の風邪は防げぬ。減量中で免疫落ちてたんかもしれんけど。育児しながらのコンディショニングの大変さを痛感。あと2日でよくなってほしい。

全日本オープン柔術選手権の遅すぎる反省会

ムンジアルウィークですね。僕は色帯の時含めて出たことないです。理由は国内の主要大会でタイトル獲れてない自分に出る資格がないと思ったから。黒帯になったらコツコツポイント貯めて出たいと思ってたところでコロナ禍がやってきた。コロナ禍明けたら30歳間近になってた。色帯の時に出とけばよかったって少し思ってる。でも、まだ黒帯で出るのを諦めてはいない。

 

 

それはそれとして1か月前の5/3、GW初日、JBJJF全日本オープンに出場しました。

GWは例年福岡に帰省してるんだけど、引っ越したばかりで新居が全然片付いてなかったのと、人多い中赤子連れの大移動はしんどいなと思ったので今回は見送り。代わりに6月末に帰省予定。

というか試合終わって反省記事書き終わるのに1ヶ月もかかってしまった。忙しかったとはいえさすがにかかりすぎた。世界柔道の合間にたった40〜50分で内容の濃い評・考察を書き上げてしまうejudo古田さんを見習いたい。もちろん脳内反省会はいつもしてるんだけど、そのうち忘れてしまうかもしれないふわっとした反省を脳外にアウトプットしてまとめておくことに意味があると思うので今回も書いておきたいと思う。

 

 

今回はアダルト黒帯ライトフェザー級に出場、5人トーナメントでした。ルースター級は3人、フェザー級は6人、ライト級は3人と、国内の全日本ブラジリアン柔術選手権(以下、全日本)以外の大会にしては珍しく人集まったなと思う。アダルトオンリーの大会になったからか、IBJJFワールドの1ヶ月前、アジアの2ヶ月前でその調整として出る人が多かったのか。ちなみに僕は、2024年から全日本の黒帯カテゴリ出場条件にポイント制が導入されると聞いてるので、そのポイント集めです。全日本オープンはランク高いので。

 

初戦の相手は1年半前にART1で戦った木部選手。ART1の時はサドンデスでスイープして何とか勝利した相手。マスターを主戦場にしているけど、その中ではかなり技術レベルが高い選手だと思っている。

結果から言うと、2-0 A0-1のポイント負け。

前回のように試合内容を細かく振り返るつもりで途中まで書いてたけど、グダグダな長文になってしまいそうだったので消した。反省点をまとめるだけにしようと思う。

・ダブルガードで自分優位の形を作れない

・デラヒーバやベリンボロへの対処はできたが攻めに転じる手立てがない

・トライポッドパスの仕掛けが遅く、脚のパンツグリップ持たれてるのに中途半端な位置に長く留まってしまったため、スイープされてしまった

・バタフライフックからサドルに移行しようとした時に膝を痛めた。スイープされた直後で、すぐに取り返さないと、と思って強引にいきすぎた。

・リバデラからKODのエントリーは良かったが返し切るまでの技術的詰めが甘かった。

・スイープ取りきる力が弱い。しっかり形を作れず、相手のミス待ちになっている。

・アタックを仕掛け続けられるようにしたい。一度途切れると判断が遅れて次の仕掛けも遅くなっている。何をしようか迷って、無駄になっている時間がある。

 

相手選手は強かった。それでも率直に言って、アダルトを主戦場にするなら負けてはいけない試合だったと思う。技術面、戦略面、(膝痛めてからの)メンタル面、全て良くなかった。最近負けが多いのは単にコンディションの問題ではない。技術が不足しているのもあるけど、それを見つけたところから順に埋めようとしても試合での実力は上がらない。いまだに試合でベースとなる戦型が定まっていない。ずっと模索していて、大会毎に戦う方法を変えている。自分の戦術に自信が持てない。色々試すのはいいけど試合で結果を出すならそろそろ戦型を固めないといけないと思う。このままでは七帝の時と同じだ。中途半端な選手で終わってしまう。

 

次は6/18のJHOOD CUP、その後は7/8のIBJJFアジア選手権

アジアはルースター級でエントリーしたので減量始めています。ここで優勝しないと来年のムンジアル出場は正直厳しい。他の大会でポイント稼ぐとしても最低でも2位は取っておかないといけないと思う。エントリーリスト見ても簡単ではなさそうだけど、やるしかない。ムンジアル出場目指すのも、数年以内には区切りをつけようと思っているので、あまり時間はない。

東日本柔術選手権の振り返り

4/2(日) JBJJFの東日本柔術選手権に出場。

今年初の試合。アダルト黒帯ライトフェザー級の三つ巴トーナメント。

去年出た試合全部負けて、勝てるイメージが全然湧かなくて不安だったけど、試合に出て克服するしかないと思った。

先に結果を書くと、初戦ポイント勝ち、決勝ポイント負けの準優勝。

 

以下、試合内容とその反省点を主観的にかなり細かく書きます。言語化して自分の柔術に最大限フィードバックするための記録みたいなものなので、多くの人にとっては長くて面白くない文章だと思う。

 

初戦はDRAGON'S DEN の宮地選手。クローズドガードからの攻めを得意としている選手。初対決。黒帯の試合は10分と長いので、ポイントリードしてない状態や前半にクローズドガードに捕まってしまうとしんどいなと思った。

 

試合開始、ダブルガードプル。すぐに相手が上になりアドバン献上。片襟片袖ガードで慎重に攻める。

相手が自分から下になってきたので上になって2点もらう。この時クローズドに入らないように気を付ける。スタックパスに三角十字を合わせられるも肘が浅かったのでエスケープ。相手にアドバンが入る。クロスで袖を持たれたので袖を持ち返して、今度は三角に入らないように自分の頭を相手の脚の外側に置いてスタックのプレッシャーをかける。これが案外良いプレッシャーになったんだけど、その先にいく勇気がない。実践不足。攻めあぐねてたらリカバリーされて、この直後クローズドに捕まってしまう。この時残り5分切ったくらい。

クローズドガード+アンダーフックを作られて攻めることができない。ベースをとってアンダーフックを外せたと思ったら自分に膠着のペナルティが入る。立ち上がろうとしたら足を掬われて返されそうになるも耐える。ブラボーチョーク狙いか、ラペラを引き出してきたので、形作らせないように枕を取って密着。ここで自分に2つ目の膠着ペナルティが入る。もう1つペナルティくらうと相手に2点入るので逆転されてしまう状況。残り3分半。

あとがなくなってしまったので、攻めようとする姿勢を心がける。別にこれまで攻める意思がなかったわけではないけども、レフェリーからどう見えるかが大事なので。途中レフェリーが時間を測るジェスチャーしてるのが見えて焦る。残り1分、相手が三角をしかけてきたのでわざと受ける。形に入ってるように見えて、手でフレーム作ってディフェンスしている状態。サブミッションの形だとペナルティを食らうことはないので、無理にエスケープしようとせずこのまま逃げ切ることにした。途中、相手にズボンの裾の中に指を入れたとかでペナルティが入る。一瞬自分に入ったかと思って焦ったけど、セコンドの声のトーンを聞いて大丈夫だと思った。

このまま試合終了。終了後、相手にサブミッションのアドバンが入る。結果は2-0 A0-4 P2-1で勝利。こうやって思い出しながら書いていくと自分で取ったスコアが実質ゼロということに気付き落ち込んだけど、内容はどうあれ久々に勝てたことに安堵した。

良かった点は、自分が不利なポジションで、逆転される可能性のある場面でも、落ち着いて冷静に対処できたこと。

悪かった点は、後半警戒してた相手の土俵に入ってしまったことと、その打開策がなかったこと。

技術的なところでいうと、クロスの袖を持ってからの展開でなにか掴めそう。今回はスタックのプレッシャーかけてからその次がなかったが、いろいろ練習してみようと思う。

 

決勝の相手は、宮地選手にレフェリー判定で勝利したトライフォースの篠田選手。3年前の茶帯時代に一度対戦してレフェリー判定で負けたことのある相手。デラヒーバフックがすごく上手くて厄介だった記憶。オープンガードの相手にトップからの攻めを試したかったのと、ダブルガードの展開に自信がなかったこともあり、今回は最初からトップを選択しようと思った。

試合開始、引き込んできたので予定通りトップを選択。デラヒーバ捕まりたくないので足の位置を相手から離して中距離から攻める。ガードの脚1本でも越えたかったけど、難しそうだったので蹲踞でスタックパスも狙っていく。2度クローズドガードに捕まったけど、いずれも両袖持って膝入れて割る。Kガードで崩されかけたけどバランス取って何とか切る。

残り4分頃、警戒してたデラヒーバフックに捕まってしまう。僕がこれの対処が下手というのもあるけどやはり外せそうにない。結構深く入ってしまって、トップで耐えるとバック取られそうになるのでスイープされながら向き合ってガードをつくる。0-2でビハインド。

左腕で相手の右脚をアンダーフックできてて(70/30みたいな形)、レッスルアップでスイープを狙ったけど相手もそれを読んでて簡単に立てそうになかった。ここで無理に立つと結構体力消耗するのと、失敗して2点取れずに上になってしまう可能性もあるので慎重にいく。ふと、いけるかもと思って、抱えてる方とは逆の脚をサドルに捕まえようとする。一瞬いけたと思ったけどちょっと膝が浅くて、膝十字のプレッシャーをかけながら上になろうとしたらカウンターでベリンボロに切り返されてしまった。シングルバックからエスケープしようとしたらスタックされて反対の足のフックが簡単に入ってきた。これマイキーがベリンボロ教則でやってたやつや、と思う。相手のベリンボロコントロールが想像以上に上手かった。

4点取られて0-6。残り2分切ってて、相手はバックキープ最優先という感じで、自分の腕も思ったより力が残ってなくて、そのままエスケープすることができずにタイムアップ。最終的にだいぶ点差開いてしまった。悔しいけど完敗。相手が試合終了後そのまま自分から離れていく人でよかった。負けた相手に手を差し伸べて引き上げようとする人たまにいるけどあれ苦手。

良かった点は、ほとんどない。

悪かった点は、デラヒーバの対処と、サドルで膝が浅いのに膝十字いこうとしてベリンボロの対処が遅れたこと。初戦と同じで警戒してた相手の土俵に後半入ってしまった。

練習してた中距離からのパスガードは同レベル以上だとまだまだ通用しない。

レッスルアップで確実にスイープできるようになりたい。レスリング力を上げる。

ベリンボロのスタックバックテイクはやられた動画を見たけどかなり勉強になった。一時期かなりベリンボロを練習してたけど停滞した感じがあって最近はあまりやってなかった。ダブルガードの攻防って結局はベリンボロとレッグドラッグがメインだと思ってるのでまた練習しようと思った。

 

次は5/3のJBJJF全日本オープン。今回の反省を活かして修正して、もっと良い柔術をして勝てたらいいなと思う。

変化し続けること

僕の地元は福岡県那珂川市。生後10ヶ月の時に引っ越してきた。当時はまだ那珂川町

 

町はずっと人口増に力を入れていた。住宅を増やして人を誘致し、2018年に念願の市制施行を果たした。単独の自治体で人口を増やして町から市になったのは、国全体が少子高齢化で人口減の時代では珍しいと思う。

福岡市というそこそこの都会へのアクセスが良く、けれども山や川に囲まれた緑の多いこの街のことはわりと好きだったが、年々緑が減っていき住宅が増えていく風景はなんだか寂しくもあった。

実家すぐ近くにあった田んぼもここ1、2年でなくなった。土地の所有者だった農家が高齢で農業を続けられず、跡を継ぐ人もいなかったので、市が買い取って都市計画化を進めているらしい。

思い出の風景が変わっていくのはなんだか寂しいけど、逆に、景観が昔から全く変わらない街ってむしろ若者が出ていき高齢化が進み、人口も増えずに寂れていってるんじゃないか。街の景観が変わっていくのは時代の変化と共に発展している証拠ではないか、と考えるようになった。

 

昔栄えた産業が時代の変化とともに廃れていくように、過去成功したやり方がずっと通用するとは限らない。成長を続けるには時代に合わせてやり方を変えていく必要がある。

人間に例えると、過去に成功したやり方や価値観をアップデートできない人が老害になっていくのだと思う。

柔術でも、新しい技術は皆が知らないうちは通用するけど、その技術が知られて対策されるようになると通用しなくなる。情報化社会でこのサイクルは短くなっているように感じていて、トップ選手は常に技術をアップデートしていかないと生き残るのが難しくなっていると思う。

 

状況に合わせて変化し続ける、成長し続けることは大事だし、そういう人間になりたいと思った。

 

 

 

 

 

 

ちなみに、那珂川市にはまだ見ぬ眠ってる遺跡が多いようで、土地開発工事中に遺跡が発見されて発掘調査のために工事が延期されることがよくある。思い出の旧田んぼでも発掘されたようです。


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Crystal Clearに、を心がける

英語の勉強をしていて、"crystal clear descriptions"というフレーズに目が止まった。訳は「非常に明晰な描写」。

"crystal clear"は直訳だと「水晶のように澄み切った」という意味になるけど、比喩的な表現で「非常にわかりやすい、明白な」という意味を持つ。

なるほど、なんかかっこいいな!と思った。

多分、数年前にも同じフレーズを見て、同じことを思った気がする。それ以来使う機会がなかったから忘れてしまったのだ。

同じことを繰り返さぬよう、ここに書いて少しでも記憶に定着させようと思う。

 

ブログを書く時も、起こった出来事や考えたことを全て書こうとするととてもわかりにくい文章になってしまう。

これからは、トピックはできるだけ1つに絞って、crystal clearな文章を書くことを心がけようと思う。

2023年の決意

お久しぶりです。

初めての人ははじめまして。

 

そして、あけましておめでとうございます。

 

前回の記事から3回も年が明けてしまいました。

あまりにも間が空きすぎたので、振り返りのようなことは書きません。

年明けでキリがいいので、2023年の決意を3つ書きたいと思います。

 

1. 英語の勉強をする

12/30から始めました。とにかく継続させること。

海外の方とのミーティングで上司や通訳に頼らず英語話せるレベルになりたい。

 

2. フィジカル強化

柔術のためのフィジカル強化と怪我しないための体づくり。

時間がないのを言い訳にせず、早起きでもして時間つくってやろうと思います。まず早起きの難易度が高い。なんとか習慣化したい。

あと、適切なメニューを組めていないのと、自分で自分を追い込めていないことを感じていて、アスリート向けのパーソナルトレーニングとか受けてみたい。

横浜近辺で新横浜から通いやすそうな良いジムを知ってる方がいれば教えてください。

 

3. 記録する癖をつける

良いアイデアが思い浮かんでもすぐ忘れてしまうことが多いです。思い出せるように記録するのと、思考を整理する習慣をつけたい。

このブログでその日のできごとや考えたことを書いてみるのもいいかもしれないです。

 

1〜3に共通するのは、継続して習慣化させる必要がある行動目標だということです。簡単なようで難しい。

習慣化したと思っても、何かのタイミングで一度途切れて再開のタイミングを見失ってしまうことはよくあります。

 

去年も手帳を買ってスケジュールを書いたりメモったりするのが数ヶ月は続いたけど、GWの帰省のタイミングで途切れてそこからほぼ使わなくなってしまいました。

 

今年は例年にも増して環境の変化が大きな年になりそうですが、立てた行動目標の先にある結果目標を見失わないようにし、継続することを忘れないようにしたいです。

 

2023年 元日

井手 智朗

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